2019年10月20日

ラグビー

ラグビー・日本代表公式練習(19日、東京都内)W杯で初の8強入りを果たした世界ランキング6位の日本は20日、同5位の南アフリカとの準々決勝(東京・味の素スタジアム、午後7時15分開始予定)に臨む。前回2015年イングランド大会で、“ブライトンの奇跡”と呼ばれる大金星を挙げた相手との一戦。打倒・南アフリカを目指し、ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC、49)が、全員リーダーを合言葉に準備を進めていることが判明。スローガンの「ワンチーム(1つのチーム)」を進化させ、世界を再び驚かせよう

 小雨が降る中、選手がハーフラインに並んだ。一斉に駆け出し、肌寒さを振り払うように体を温めた。午前9時から東京都内で始まった約1時間の前日練習。冒頭15分間が公開され、選手はリラックスした表情で最終調整した。幾多の試練を乗り越えたチームが初の4強入りを目指し、決戦の舞台に立つ。

 「私たちはワンチーム。さまざまな背景からワンゴールに向かっている。準備は整っている。早く試合に臨みたい」

 W杯2度の優勝を誇り、世界ランキング5位の南アフリカとの準々決勝。1次リーグで2度ゲーム主将を務めたFLピーター・ラブスカフニ(30)=クボタ=が記者会見で、母国・南アフリカとの一戦を前に力強い言葉を並べた。

 前回大会の1次リーグでは大金星を挙げた。9月6日の壮行試合(熊谷)では7−41で敗れたが、ジョセフHCは「メンタル的に強くなり、自信を持っている」と、強豪のアイルランド、スコットランドを破り、1次リーグを全勝で突破した自信を見せる。この日行われた準々決勝で世界ランキング6位だったオーストラリアがイングランドに敗れ7位に後退したため、日本は同7位から過去最高の6位に上昇した。

 史上初の8強入りを果たした日本。さらなる進化を求めて、指揮官がチームに変革を促した。“全員リーダー制”への転換だ。これまで試合に向けたチームの始動日に、主将のFLリーチ・マイケル(31)=東芝=を含む10人のリーダーが集まり、練習内容や重点目標などを議論した。その内容をリーダーがジョセフHCらスタッフに報告し、承認を得ていた。最後に選手全員でのミーティングで意思疎通を図ってきた。

 日本中が注目する大一番を控え、ルーティンを変更した。南アフリカ戦に向けて本格的な練習が始まった15日。関係者によれば、リーダーミーティングの後、スタッフとの“首脳会談”を行わず、チーム全員による話し合いの場を設けた。これまで以上に一人一人にリーダーの自覚を持たせ、意見を出し合い、ゲームプランを31人全員で理解するためだ。

 決戦前夜。チームが大事にする自己犠牲の精神の象徴である赤い甲冑「カツモト」が置かれたチームルームで、リーチ主将が熱い言葉で士気を高めた。

 「自分たちのハードな練習によって、何度も何度も火入れし、叩いて強くした刀は世界でも負けない強度を誇る」

 20日は、2016年に胆管細胞がんで亡くなった元日本代表主将で「ミスターラグビー」平尾誠二さん(享年53)の命日。先人が刻んだ日本ラグビー史。31人のリーダーが、ワンチームを胸に栄光の歴史を塗り替える。
ラベル:ラグビー
posted by かーくん at 09:04| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする