2018年10月25日

山口紗弥加

「このウジ虫野郎!」──強烈な目力で迫る美貌の演技派女優・山口紗弥加が、芸歴24年にして初の連ドラ主演を務める深夜ドラマ『ブラックスキャンダル』(読売テレビ・日本テレビ系)で弾けているようです

 山口が演じるのは、仕組まれた不倫スキャンダルで芸能界から追放された元女優。ドラマは、現実にあった不倫スキャンダルによく似た謝罪会見シーンや覚せい剤使用の2世俳優の登場、かつて実際に不倫を報じられた人気男優がアイドルに枕営業を強要する筋立てなど、深夜枠とはいえかなり“攻めて”いる。しかも主題歌は“ゲス不倫”で世を賑わせた川谷絵音の「ゲスの極み乙女。」という徹底ぶりだ。

「芸能生活が長いので、ドラマで起きている出来事はいい面も悪い面もどこかで見聞きしてきたようなこと(笑い)。役作りには大体苦心しますが、今回はあえて私自身で臨むことに決めました。24年の経験で感じたままを表現する方が、生々しく伝わると思ったから」

 数々の現場で脇役を経験してきたが、初主演で学んだことも多いという。

「脇役は限られた出番の中に必ず表現するべき役割があって、瞬発力が必要になります。わざと誇張した“濃い味付け”をすることもあるけれど、作品を通して出番の多い主役には、控えめの“薄味”による持続力が必要だと気付きました。台本が完成する以前から、役柄や内容について打ち合わせを重ねたり……意見を求められることが多く何だか恐縮します(笑い)。新鮮ですね」

 とはいえ、オファーを聞いたときは嬉しい半面、戸惑いもあった。

「私のような“古株女優”にそんな話はもうないだろうって、どこか諦めていましたね(笑い)。漬物は古漬けが好きなんですが、発酵が進んで香りが強い方がご飯に合う気がして。だから今回は、38歳の今だからこその“古漬けの味”を出したいです」

 終始笑顔を絶やさずに屈託なく話す山口だが、その女優人生は順風満帆とはいえなかった。14歳でドラマデビューを果たした後、『笑っていいとも!』などのバラエティ番組に出演したり歌手デビューするうちに“色”がつき、本業の女優の仕事が激減。さらに、週に1度は繰り返される原因不明の高熱や体調不良に悩まされ、22歳で引退を決意。最後の仕事と挑んだのが、演出家・野田秀樹の舞台『オイル』だった。

「稽古開始早々に声を潰して、動けない。錚々たる役者の皆さんをお待たせする中、私だけの稽古が延々と続いて……逃げ出したくなりました。でも、いざ本番になると心が勝手に反応して、考えるより先に体が動くようになって。それは初めての体験で、驚くほどの高揚感、お客さんとの一体感は震えるほどでした。やめたくない──女優に縋(すが)ろうとする私がいました」

 その芝居を見た演出家の蜷川幸雄から声がかかり、『エレクトラ』という大舞台を経験。以後、『コウノドリ』や「絶対零度」シリーズなど連ドラ60本以上に出演する実力派女優に成長した。この数年は、1クールに数本のドラマに並行出演するほどの忙しさだ。

「息抜きはサーフィン。まだ初心者ですが、ようやく自分で波を選んで乗れるようになりました。日焼けができないので、夜中2時頃に起きて湘南や伊豆の海まで車を飛ばして、薄暗い日が昇る直前から1時間限定の至福のひと時。目鼻口だけを出した真っ黒のウェットスーツを着てるから周りから見たら変な人ですよね(笑い)」

 好奇心旺盛で多趣味と評判。山登りや釣りが大好きで、料理もプロ級の腕前という。たびたび友人を自宅に呼んで手料理をふるまう。

「好みの味があるから、外食するより自分で作る方が楽。自分が食べたいものを作るだけです。食べさせたい男性? ドラマの最終回で恋愛スキャンダル会見でもすれば話題にはなるかも?とは思いますが(笑い)、今は仕事が恋人。仕事に集中できるひとりの時間を大事にしたいから、結婚の予定もないし、興味も全然ないんですよ」

 残念ながら現実はドラマのようにはいかないようだが、今回ばかりはその役者魂で“意外な結末”を期待したい。
ラベル:山口紗弥加
posted by かーくん at 18:32| 話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする