2018年08月09日

ナスカの地上絵

ペルーの赤茶色の大地を上空から見下ろして初めて見ることができる、白い線で描かれた幾何学模様や動物――これがナスカの地上絵

 ナスカ川流域の不毛の地に描かれたこの地上絵は、「ナスカの地上絵」として知られ、考古学における大きな謎の一つだ。地上絵が描かれた目的は、長年にわたって議論を呼んできた。いわく「異星人の着陸場所」「巨大なカレンダー」「聖なる儀式を行う場所に向かう道」はたまた「地下水源の目印」など、それこそ枚挙にいとまがないほどだ。

 ハチドリ、クモ、サル、樹木、台形、螺旋。これら幻想的な地上絵は、酸化して赤くなった岩や表層の土を取り除き、下にある明るい色の土をむき出しにすることで描かれている。むき出しにされた石灰岩が豊富に含まれた層も、時間とともに固くなる。この一帯が、極度に乾燥していて、しかも風もほとんど吹かないことも手伝い、ナスカの地上絵は長い間にわたって、とても良好な状態で保存されている。

地上絵を巡る様々な学説
 現在、地上絵は世界各地でも見られるが、ナスカの地上絵の種類と数は群を抜く。1994年には、考古学的、文化的な重要性が認められて、ユネスコ世界遺産に登録された。

 地上絵は、800平方キロメートルの範囲に描かれており、数十種の動植物と、数百種の線や図形が確認されている。絵のほとんどは、あまりに巨大で、上空から見下ろさないと何が描かれているのか全容がわからない。そのため、人の目ではなく、神の目から見ることを意図したものだという説もあるほどだ。

 これらの地上絵は、紀元前500年から紀元500年ごろにかけて、何段階かに分けて作られたと考えられている。描いたのは、ヨーロッパ人がやってくる前に、ペルー南部の海岸近くに住んでいた人々だ。ナスカ人と呼ばれる彼らは、インカ文明が登場する数世紀前の紀元700年ごろまで、この地方に住んでいた。

 地上絵が知られるところとなったのは、飛行機が発明され、1930年代になって人がペルー上空を飛ぶようになってからだ。それ以来、地上絵に隠された謎は、多くの研究者を魅了してきた。その研究に一生を捧げる研究者もいる。

 初期の研究者として知られているのが、地上絵は「世界最大の天文学書」だという説を提唱した米国人大学教授のポール・コソック氏だ。この説は、ドイツ人研究者マリア・ライヘに受け継がれた。彼女もキャリアのほとんどを地上絵の研究に捧げ、「地上絵の貴婦人」と呼ばれることになった。

 その後の研究者たちは、天文学的な説明を嫌い、さまざまな説を提唱した。ナショナル ジオグラフィックのエクスプローラーであるヨハン・ラインハルト氏は、地上絵は儀式を行う場所を指すものだと考えている。また、研究者のデビッド・ジョンソン氏とドン・プルー氏は、地下水系の目印として作られたものだという説を唱える。

 新たな地上絵の発見も続いている。最近では、2018年初めにパルパ地方で50個の絵が見つかっている。踊る女性やクジラなど、多くの絵はナスカ人以前にこの土地に存在していたパラカス文化やトパラ文化に由来するものと考えられている。

ナスカ観光はチャーター機がおすすめ
 ナスカの地上絵を見たいなら、2つの方法がある。空から見る方法と、展望台から見る方法だ。「神の視点」から地上絵を見たいという人は、ナスカ空港から小型飛行機をチャーターするといい。100ドルほどで30分の遊覧飛行を楽しめるが、間違いなく、一生の思い出に残るものとなるだろう。飛行機でのツアーを希望する場合は、事前に運航会社の安全記録を確認してから予約することをお勧めする。

 予算が限られているという人も大丈夫。パンアメリカンハイウェイの近くにあるエル・ミラドールという展望台から、いくつかの地上絵を見られるようです
posted by かーくん at 18:33| Comment(0) | 話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。