2017年01月19日

Just ear

ソニーの元「耳型職人」と呼ばれる松尾伴大氏が開発責任者を務めることで話題となった高級テイラーメイドイヤホンの「Just ear」

最高品質と個別ニーズに応えることの両立

今回はソニーエンジニアリングのテイラーメイドの高級イヤホン「Just ear」にフォーカスをあてます

よりいい音を楽しみたい方をターゲットに「丁寧な工程と独自の技術」に支えられた「究極の装着感」「好みの音質に調整することができる」という強みで差別化しています

耳の専門家による最適なフィッティングやエンジニアと対話をしながら音質調整を行うことなどにより、テイラーメイドであることを体感させ、顧客の支持を得ています

■分析のポイント
最高品質と個別ニーズに応えることの両立
この「Just ear」ですが、実は戦略上、非常に高度なことを実行しています。それは何かというと、最高品質を追求しつつ、顧客の個別のニーズに応えるということを実行しているのです。つまり、最高品質であることと個別ニーズに応えることを両立した戦略をとっているということです。
これは、非常に強力です。
例えば、Apple社のiPhoneは最高品質を追求することで、競合優位を実現していますが、iPhoneはユーザーの個別ニーズにひとつひとつ応えているわけではありません。
個別ニーズに応えるということは、非常に手間がかかりますので、最高品質を追求しながら、個別ニーズに応えるということは簡単ではないのです。だからこそ、最高品質であることと個別ニーズに応えることを両立した戦略は非常に強力なのです。
最高品質と個別ニーズの両立を叶えた、具体的な取り組みとは
具体的な取り組みとしては、最高のモノを作るといった場合、素材や技術などにとことんこだわって作ることがセオリーですので、「Just ear」もセオリー通り、素材にもこだわっていますし、耳の専門家や熟練のマイスターのこだわりの技術に支えられています。
そして、「Just ear」は、ひとりひとりの耳の形に合わせるだけでなく、一人ひとりの好みの音質に調整する形で、個別ニーズに徹底的に応えています。まさに、最高品質を追求しながら、個別ニーズに応えているといえるでしょう。
また、顧客にとって求める音質、つまり、顧客にとっての最高の音質は顧客ごとに異なるわけですから、メーカーが最高の素材、最高の技術のもとで最高のものを作ったとしても、ひとりよがりになる可能性は十分にあります。
特に開発者の情熱や想いが強ければ強いほど、ひとりよがりに陥りがちです。「Just ear」の開発責任者である松尾伴大氏からは非常に情熱を感じられるものの、最高のモノに対する考え方にブレがないからこそ、顧客の求める最高の音質を実現するために、最高の素材や技術を活用しているわけです。
ここが、今回の学びのポイントになりますが、上記のことからわかるように、重要なことは、「Just ear」が最高品質を追求しながらも、あくまでも「最高」の答えは、顧客が持っているということを理解しているということです。これが、顧客から圧倒的な支持を得ている要因のひとつといえるでしょう。
ちなみに、同じように最高品質であることと個別ニーズに応えることを実現している企業として、まず思い浮かぶのがリッツカールトンホテルです。リッツカールトンホテルは、最高品質のサービスを提供することはもちろん、顧客の個々のニーズを満たすことで、顧客から圧倒的な支持を得ていることで有名です。
今後、ソニーエンジニアリングから、どのような商品がリリースされるのか、楽しみにしています。
超高級テイラーメイドのイヤホンを顧客にセレクトさせる戦略とは
◆戦略分析

■戦場・競合
戦場(顧客視点での自社の事業領域):テイラーメイド(オーダーメイド)イヤホン
競合(お客様の選択肢):高級イヤホンメーカー など
状況:オーダーメイドできるイヤホンの市場規模は拡大傾向のようです。
■強み
1.究極の装着感
一人ひとりの耳の形に合わせて手づくり
快適な装着性
個々の耳に最適な世界に1台のイヤホン
2.好みの音質に調整することができる
使用環境や好む音楽に合わせた最適な音質
瑞々しい音質、豊かで自然な音質
自分のためのイヤホン
★上記の強みを支えるコア・コンピタンス
「ひとりのエンジニアの想いと、それを支えるものづくりのプロ集団」
専任のマイスターたちによって生み出される究極の装着性
さまざまなヘッドホン、イヤホンの音響設計を担ってきたエンジニアが提案するあなただけの音
最高品質の一台をつくるために必要となる丁寧な工程と独自の技術
上記のような専門家集団が支えているからこそ、強みを実現できているといえます。
■顧客ターゲット
音質にこだわりのある方、よりいい音を楽しみたい方
良いものを良い音で聴きたい方
「耳型職人」が開発責任者。20万円超のイヤホンを売りまくる戦術とは
◆戦術分析

■売り物、売り値
「Just ear」
音質プリセットモデルXJE-MH2(約20万円)
→3タイプから気に入ったサウンドを選択
音質調整モデルXJE-MH1(約30万円)
→テーラーメイド(オーダーメイド)イヤホンであり、世界にひとつだけのイヤホン
■売り方
「一人ひとりの耳の形に合わせて手づくりされる、テイラーメイドのイヤホン」
売り文句
「オーディオのパフォーマンスを最大限にそしてあなた史上、最高の音へ」
完全受注生産
ソニーのヘッドホンの元「耳型職人」松尾伴大氏が開発責任者となったことで話題になった。
年間1,000人の耳の型採りを行う耳の専門家が、最適なフィッティングを導く。
■売り場
東京ヒアリングケアセンター青山店で試聴・購入ができる
ソニーストアで販売会やトークイベントを開催
image by:Just ear 公式HP http://www.justear.jp/
ラベル:Just ear
posted by かーくん at 20:55| Comment(0) | 話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。