2021年09月27日

鬼滅の刃

『鬼滅の刃』無限列車編の地上波初放送が、世帯視聴率で20%を超えた。

去年10月の劇場版公開に合わせた3回の放送は、平均が15.5%(ビデオリサーチ関東地区調べ)。無限列車編までを一挙に放送した今月の5回分は、14.2%でいずれも好調だった。

ところが25日放送の無限列車編は、これまでの平均を一挙に5%以上押し上げ、世帯平均を20%台の大台に乗せた。

夜9時から11時40分までの放送だったため、これまで最もよく見ていたC層(男女4〜12歳)はあまり伸びなかったが、他に倍増した世代があり、結果として個人も世帯も3割以上率を押し上げた。

視聴者層はどう変わったのか。成功の要因は何だったのかを考える。

裏局をぶっちぎり
フジテレビは放送の前番組として、『超逆境バトル!!99人の壁』アニメSPを編成した。

「これさえみれば鬼滅の刃の魅力がわかる」と謳った番組で、横並びで個人視聴率トップだったが、他局との差は大きくはなかった(スイッチ・メディア・ラボ=SMLの関東地区視聴率)。

ところが夜9時に本編が始まると、10%近く爆上げした。

『鬼滅の刃』の本領発揮で、その後も15%超で推移し平均世帯視聴率は21.9%となった。ただしこの数字は関東地区2000世帯5000人をサンプルとするSMLのデータで、関東地区2700世帯で調査するビデオリサーチ(VR)の発表はまもなくだ。

視聴率は測定方法やサンプルが異なれば、当然数字も揺れる。

では両社の間には、どの程度の差が生ずるのだろうか。無限列車編までの8本を比べると以下の通りとなる。SMLが先、VRは( )で併記した。

2020年

10/10 13.5%(16.7%)

10/17 13.6%(15.4%)

12/20 13.8%(14.4%)

2021年

9/11 12.9%(13.3%)

9/12 14.1%(13.4%)

9/18 14.5%(14.4%)

9/19 14.2%(14.7%)

9/23 14.9%(15.0%)

2020年の3回は、VRの方が高く出た。

ところが21年の5作については、9月12日の放送のみSMLの方が0.7%高かったが、他4本はVRと大きくは変わらない。

この傾向から推定すると、今回のSMLで21.9%となった無限列車編は、VRでも22%前後となる可能性が高い。

夜10時に始まったTBS『新・情報daysニュースキャスター』の冒頭で、安住紳一郎氏は「今日は裏番組が・・・」と『鬼滅の刃』に言及した。

普段のこの時間帯では横並びトップとなることの多い同番組だが、この日ばかりは半分の数字に留まった。『鬼滅の刃』は圧勝だったのである。

若年層を魅了
関東地区で約71万台のスマートテレビの視聴状況を調べる東芝視聴データTimeOn Analyticsによれば、若年層が視聴の中心だったことがわかる。

4層(男女65歳以上)は4%ほどに留まり、3層(男女50〜64歳)も12%ほど。ところがT層(男女13〜19歳)で15%を超え、M2(男性35〜49歳)で16%強、1層(男女20〜34歳)とF2(女性35〜49歳)はいずれも17%台となった。

しかも波形の傾向が年齢層で少し異なる。

4層はゆるやかな右肩下がりとなった。22時以降に睡魔に勝てなかった高齢者がいたようだ。また3層はほぼ横ばいとなったが、若年層は明らかに右肩上がりを描いた。

頻繁にCMが入った10時台半ばまで、1層から2層は出入りの激しい展開となった。

さらにT層に至っては、約40分間で右肩下がりが続いてしまった。「CM多すぎ」がトレンド入りしたほどだったのである。

「CM多過ぎて各駅停車言われてるの草、あたぼうよ!」

「全集中できないぞ」

「全然ストーリーが入って来ない」

「“無限CM編”になってる」

それでも煉獄杏寿郎と上弦の参・猗窩座との死闘の間はCMが挿入されず、視聴率は右肩上がりに転じた。特にT層は2%近い急伸を見せた。

「23分間はCMなし、ノンストップで放送」

「(二人の)シーンをCMで挟まないようにするための工夫が見えて区間急行とか言われてた」

「真剣勝負カットしなかったのは褒めてあげる」

視聴者層の変化
実は今回の「無限列車編」は昨秋以降の8回の放送とは視聴者層が大きく変わっていた。

もともと共通していたのは、65歳以上の高齢者にはあまり見られていない点。そしてC層の視聴率が一番高く、一緒に見た母親世代(F2)や父親世代(M2)が突出していた。

ところが「無限列車編」では、C層の上昇はさほど大きくなかった。

代わりにT層と1層が大きく伸びた。SMLのデータによれば、2.3倍となったFTが一番伸び、2倍弱のMTと1層が続いた。

つまり10〜20代が視聴の中心だったのである。

として2層と3層も1.5倍ほどの伸びを見せた。

昨秋の3本や今月の5本は、C層の子供と一緒に見た親が中心だったが、今回は子供の年齢層が上がった分、親の年齢層も少し上がっていたようだ。

「少年ジャンプ」に連載された漫画が原作だが、50〜64歳の視聴率が1層より高いアニメとは珍しい現象と言えよう。

視聴者層変化の3パターン
SMLのデータでは、より詳細な層の変化が浮き彫りになる。

大別すると3パターンある。まず興味深いのは未就学児。昨秋の3本から今月の5本で視聴率は1.4倍ほどとなった。ところが「無限列車編」では失速し、1.2倍を切ってしまった。

夜9時以降の放送が多かった昨秋の3本から、すべて夜7時からの放送となった今月の5本では、未就学児が最も増えていた。ところが再び夜9時スタートとなり、最後まで見続けられなかった幼児が少なくなかったようだ。

ただし未就学児の代わりに小学生が躍進した。

これによりC層の数字は落ちることなく、逆に3%ほど上昇した。さらに10〜20代が急伸したために、親子世代あるいは三世代同居する人たちの視聴も伸びた。

随伴視聴が多いため、世帯視聴率以上に個人視聴率が上昇する理想的なパターンとなったのである。

その中核を成したのが、「アニメ好き」「映画・ドラマ好き」層。

実はこの層は、再放送が中心だった今月5本ではあまり反応しなかった。ところが地上波初放送なった「無限列車編」で1.7倍と最も伸びた層だったのである。

もう一つ興味深いは、75歳以上が右肩下がりとなった点。

夜7時からの放送だった今月の5本で2割ほど減り、地上波初放送だったが今回さらに下がった。夜9時スタートが堪えたという側面もあろうが、基本的に『鬼滅の刃』が守備範囲とならない層と言えよう。

結果としてコア層(13〜49歳)が1.8倍近くと最高の結果となった。

実は各テレビ局は今、スポンサーのニーズを反映すべく、この層の視聴率を最も気にしている。その意味では子供から親世代までを虜にする同アニメは、世帯や個人よりコア層の視聴率が高く出る理想的な番組なのである。

新作で急伸するメカニズム
最後に昨秋3本、今月5本を並べたフジテレビの編成戦略を挙げておかなければならない。

もともと同アニメは、原作コミックスの第1巻から第7巻冒頭までが映像化され、19年にTOKYO MXほか全20局で放送されていた。

この総集編などでフジが昨秋3本、再放送も含め今月5本を放送した。

今回の「無限列車編」は、この流れを受けての地上波初放送だった。「アニメ好き」「映画・ドラマ好き」「ホンモノ志向」の10〜20代を中心に、幼児から親世代の40〜50代を巻き込んだ結果、テレビ視聴の最大層である高齢者に見られなくとも、世帯視聴率20%超という大記録につながったのである。

しかもコア視聴率16.9%は、最終回の世帯視聴率が20%に迫ったTBS『TOKYOMER〜走る緊急救命室〜』6.1%の約2.8倍という快記録だ。

そのメカニズムは、東芝視聴データTimeOn Analyticsで一部がトレースできる。

昨秋の3本から今月5本のうちの最初の2本までで、同アニメは測定対象テレビの38%で見られていた。初回以降も新規の視聴者が多く、結果として1回でも見た人が4割ほどまで広がったのである。

同アニメの話題喚起力が浮き彫りになる。

ところが再放送が多く、途中で脱落した人も少なくなかった。

それでも完全に離れたわけではなく、回によっては戻って来る人が多かった。結果として見たり見なかったりという層は、今月の2話までで2割いた。5話までのデータが出てくると、その数字はもっと上がるだろう。

これが「無限列車編」地上波初放送をリアルタイムで見る人の分母となった。世帯視聴率20%超は、こうして達成されたのである。

幅広い層を魅了するアニメの総集編を、直前に一気見できるようにしたフジの編成戦略は明らかに奏功した。

大台突破の好記録、テレビはやり方次第でまだまだ力を発揮できると証明されたのである。
ラベル:鬼滅の刃
posted by かーくん at 09:08| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年09月26日

ワクチン承認制度見直し

政府は、ワクチンの承認審査のあり方を見直す方向で近く本格的な検討を始める。新型コロナウイルスのワクチンの承認が欧米から2カ月ほど遅れたことが背景にある。これまでよりも迅速な承認をめざすが、安全性との両立が最大の課題だ

■欧米から2カ月遅れの承認

 新型コロナのワクチンは欧米では昨年12月に米ファイザー製などの使用が認められ、接種が進んだ。

 一方、日本で新型コロナのワクチンが初めて承認されたのは、ファイザー製で今年2月。5月に入り、米モデルナ製、英アストラゼネカ製が続いた。いずれも、海外で販売が認められた医薬品について、国内の審査を迅速に進める「特例承認」が適用されたが、それでも欧米から2カ月遅れになった。

 遅れの理由の一つと指摘されているのが、厚生労働省が国内の治験データの提出を企業に求めたことだ。審査を担当する医薬品医療機器総合機構(PMDA)は、ワクチンの有効性や安全性には人種による差もあるとして、海外で有効性が認められたワクチンでも、国内でも治験が必要と判断した。

■国内での追加治験はなぜ必要だったのか

 一般的にワクチンは健康な人にも広く接種するため、高い安全性が求められる。日本では過去に接種後の副反応などで訴訟が相次いだ経緯もあり、安全性への意識が強いと指摘されている。今回は「m(メッセンジャー)RNA」など新しい技術が使われ、慎重な扱いを求める声もあった。

 海外に拠点を置き、世界を広く市場ととらえるメガファーマ(巨大製薬企業)から購入するという事情も影響した。ファイザーは海外で4万人あまりを対象にした臨床試験(治験)の結果をもとに昨年12月に承認申請。だが、アジア人のデータは少なく、中でも日本人に限定して調べてはいなかった。このため、日本人160人を対象にした国内の治験データを同社が今年1月末、追加で提出。その後、承認された。

 だが、パンデミック(世界的大流行)の中、海外で有効性が認められていれば国内治験を不要としていいのではないか、との意見も政権内にある。

 国内治験を求めるかどうかは、PMDAの判断で決めることができる。法改正などは必要なく、現在の制度でも省くことは可能だ。厳密な手続きを踏む治験を増やすのは、企業にとって負担が大きい。厚労省幹部は「大規模治験のデータがあるのに、さらに国内の治験データが本当に必要とするのか、ワクチンの安全性と審査スピードのバランスをどう考えるのか、検討する意味はある」と話す。
posted by かーくん at 08:36| ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年09月25日

眞子さまへの一時金 支給しない

 秋篠宮家の長女眞子さま(29)と婚約内定者の小室圭さん(29)との結婚を巡り、政府が眞子さまの意向を尊重して皇室を離れる際の一時金を支給しない方向で最終調整していることがわかった。一時金の額を決める皇室経済会議も開催されない見通し。結婚で皇籍離脱する皇族女子に一時金が支給されないのは戦後初めてとなる。

 皇室経済法は、皇室を離れる皇族に対し、元皇族としての品位を保つための一時金を支出すると定めている。政府関係者によると、眞子さまは結婚に批判的な国民感情を考慮し、宮内庁側に受け取りを辞退する意向を伝えられている。しかし、同法には辞退の規定がなく、前例もないため、内閣法制局など政府内で法解釈の確認を行っていた。

 この結果、品位保持は重要だが、一時金の受け取りは義務とまではいえず、辞退を認めることは法的に可能との見解に至った。

 これまで戦後の皇族女子の結婚では、首相や衆参両院議長ら8人でつくる皇室経済会議が一時金の額を決めてきた。政府は、皇室経済会議は一時金の額を決める機関であり、支給の是非を議論する場ではないとして、今回は開催しない方向で検討している。

 一時金の予算を執行する宮内庁が眞子さまの意向を確認し、支給しないことを決定するという。同法の規定では、眞子さまの一時金は最大1億5250万円。

 関係者によると、お二人は早ければ10月にも自治体に婚姻届を出し、結婚される見通し。結婚に批判的な世論に配慮して、婚約や結婚の儀式も行わない方向で調整されている。
posted by かーくん at 08:40| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする